Single-cell Multiome (scMultiome) 受託サービス

End-to-endなシングルセルレベルでの遺伝子発現とオープンクロマチン解析サービス

 

scMultiomeの概要

Single-Cell Multiome Service
 

アクティブ・モティフは、10x Genomics社から世界初のSingle-Cell Multiomeの認証プロバイダーとして認定されています。Single-Cell Multiomeはシングルセル遺伝子発現解析とシングルセルオープンクロマチンマッピングを組み合わせたもので、同一細胞の転写産物とエピジェネティックな状態の両方をゲノムワイドに解析することができます。両者を理解することにより、異なる細胞集団における遺伝子発現とエピジェネティックな違いが、どのように関係しているかを明らかにすることができます。​

10X Genomics Certified Service Provider

scMultiome解析で分かること​

scMultiomeを使用すると、複雑なサンプル内で異なる遺伝子発現パターンおよびエピジェネティックプロファイルを持つ細胞亜集団を特定できるため、サンプル処理によって遺伝子発現パターンを変える可能性のあるFACSや磁気ソーティングなどの分離戦略が不要になります。

例えば:

  • 薬物治療への反応に関与する新規細胞亜集団の特定(レスポンダー対耐性細胞)
  • 発生ステージにおける遺伝子発現変化 (例えば、脳の発達、Tヘルパー細胞の発達、B細胞の分化に伴う細胞亜集団の特定)

How the CUT&Tag Assay Works

アクティブ・モティフの ”end-to-end” scMultiome 受託サービスの内容​

  1. 核の調製​
  2. オープンクロマチン領域へのTn5タグメンテーション
  3. 10x Genomics Chromium Controllerを用いたサンプル処理
  4. 同一核内mRNAのバーコーディング
  5. ライブラリー作成
  6. 次世代シーケンス
  7. バイオインフォマティクス解析
 

scMultiome のデータ

A.scMultiome cluster map in multimodal space
B.scMultiome cluster map in scRNA space
C.scMultiome cluster map in scATAC space

図1:マルチモーダルなクラスターの同一性によって色分けされたPBMC細胞のUMAPエンベッディング
A) PBMC細胞のscMultiome解析例。ドットは個々の細胞であり、UMAPプロット上の色分けされた各クラスターは、同じ遺伝子発現プロファイル (scRNA-Seq) とクロマチンアクセシビリティー (scATAC-Seq) を持つ細胞集団を表している。これらのクラスターは、典型的な細胞タイプや細胞状態を示す。遺伝子発現とクロマチンアクセシビリティーの両方のデータを用いることで、クラスターを明確に分離・識別することができる。B) Aと同じ細胞から得られた遺伝子発現 (scRNA-Seq) のみのデータ。クラスターの割当はAと同じで、遺伝子発現データとクロマチンアクセシビリティーデータの両方に基づいている。scRNA-Seqデータのみから定義されたクラスターは、マルチモーダル解析で見られた空間的分離の一部を失っている。C) Aと同じ細胞から得られたクロマチンアクセシビリティー(scATAC-Seq)のみのデータ。クラスターの割当は A) B) と同じ。scATAC-Seqデータのみから定義されたクラスターも、空間的分離の一部を失っている。データは10xGenomics社提供


Single-Cell Multiome peak map

図2:PBMC細胞クラスターにおけるLYZ遺伝子の発現とアクセシビリティー
下図) scATAC-Seqにおける LYZ遺伝子のピーク位置。左上図) 0はモックバルクATAC-Seqプロファイルを、1-8は各クラスターのクロマチンアクセシビリティープロファイルを示す。グレーのAll cellsはこれらの細胞を従来のバルクATAC-Seqで解析した結果。バルクATAC-Seqではプロモーター領域にピークが確認できるが、シングルセル解析により、クラスター0、6、8のみが、LYZ遺伝子プロモーター領域にオープンクロマチンを有することが示された。右上図) 各クラスターにおけるLYZの発現量を示したバイオリンプロット。クロマチンアクセシビリティーデータと同様に、クラスター0、6、8はLYZの発現量が高い。データは10xGenomics社提供。

 

scMultiome受託サービス FAQ

Single-cell Multiome とは?

Single-cell Multiome (scRNA+scATAC) は、シングルセルレベルでの遺伝子発現とオープンクロマチン領域の両方を解析します。

シングルセルシーケンスと、バルクシーケンスとの違いは?

Single-Cell Multiomeは、シングルセルの分解能で遺伝子発現とオープンクロマチンを測定するため、異種細胞集団の解析において、単一サンプル内の細胞サブポピュレーション間の遺伝子発現の変動を識別することができます。バルクのRNA-SeqおよびATAC-Seq は、大量の細胞集団における各遺伝子の平均的な発現レベルまたはクロマチンのオープン/クローズ状態を測定します。

受託サービスは、ヒトのサンプル以外も可能ですか?

現在は、ヒトとマウスのサンプルに対応しています。​

scMultiomeは、FFPEサンプルも可能ですか?​

いいえ。FFPEサンプルには対応していません。

受託サービスは、どのくらいの細胞数が必要ですか?

25万-200 万個の凍結保存細胞または 20-50 mgの凍結組織をご用意ください。 ​

scMultiomeでは、どのくらいのリードで解析しますか?​

10X Genomics社の推奨に従い、5000細胞をターゲットとして、1細胞あたり30,000リードペアで解析します。

 

 

scMultiome受託サービスの関連資料

 

 

 

Single-cell Multiome Service Sample Submissionポータル

オンラインSample Submissionポータルは、解析したいサンプルの情報をアクティブ・モティフの担当者と共有し、依頼者には解析の進捗をご覧いただけるサイトです。 解析を依頼するために必要な連絡先、サンプルの情報、また解析の内容を記載していただきます。 記載の方法や、サンプル提出方法について、ご不明な点がありましたら「[email protected]」までご連絡ください。

 

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