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SARS-CoV-2 Overview & Product Data
Antibodies, Assays & Recombinant Proteins Developed by Active Motif
COVID-19は、公衆衛生上、近年最大の問題となっており、新しい研究への挑戦が必要になっています。これまでと比べて、より早く試薬、診断薬、治療薬の開発が期待されています。
アクティブ・モティフは、世界に先駆けて、共同研究により、COVID-19の回復者からB細胞を単離し、世界で初めて抗SARS-CoV-2抗体遺伝子をクローニング、ヒト型リコンビナント抗体として発現、特性評価をしたことを発表しました。これらのリコンビナント抗体は現在、商用、研究用に提供しています。また我々は、SARS-CoV-2 Spike S1タンパク質など、SARS-CoV関連のリコンビナントタンパク質も提供しています。さらに、これらの製品を利用して、SARS-CoV-2 Spike S1 protein ELISAを販売しています。
リコンビナントSARS-CoV-2抗体
アクティブ・モティフはに、復旦大学の上海医学院および上海公衆衛生臨床センターとの共同研究により、COVID-19の回復者からB細胞を単離し、世界で初めて抗SARS-CoV-2抗体遺伝子をクローニング、ヒト型リコンビナント抗体として発現させ、特性を評価しました。これらの抗体の特性は、すでに論文として公表されており、グラム単位でご購入いただくことも可能です。

リコンビナントCOVID-19抗体の特性。リコンビナントヒトCOVID-19抗体の特性を調べるため、いくつかのアッセイを実施しました。ここに示すデータは、1つの代表的なリコンビナント抗体クローンAM001414, Cat. No. 91361のものです*。
A.) リコンビナントヒトCOVID-19抗体とSARS-CoV-2スパイクタンパク質(受容体結合ドメイン, RBD)の結合アッセイ。SARS-CoV-2スパイクタンパク質RBDをコートしたマイクロプレートを図に示した濃度のリコンビナントヒトCOVID-19抗体とインキュベートしました。結合した抗体の検出には、HRP結合抗ヒト抗体を用い、HRPの基質を加えた後に測定した450 nmの吸光度をプロットしました。図に示したEC50値のように、リコンビナントヒトCOVID-19抗体は高いアフィニティーで結合しました。B.) と同様にスパイクタンパク質のRBDをコートしたプレートに、Hisタグ付きACE2タンパク質を加えるとともにリコンビナントCOVID-19抗体の濃度を変えて、ACE2とスパイクタンパク質のRBDとの結合を調べました。その結果、リコンビナントCOIVID-19抗体の濃度依存的にSARS-CoV-2スパイクタンパク質とACE2間の相互作用は阻害されました。スパイクタンパク質のRBDに結合したHisタグ付きACE2の検出には抗Hisタグ-HRP抗体を用いました。IC50値は図に示されています。C.) COVID-19抗体は中和抗体であり、感染を阻害します。ACE2を発現しているA549肺上皮細胞株およびS1スパイクタンパク質で覆われた偽型SARS-CoV-2ウイルスを用いたセルベース感染アッセイにおいて、リコンビナントヒトCOVID-19抗体は強力に感染を阻害しました。そのIC50値は図に示されています。
* アクティブ・モティフのSARS-CoV-2ヒト型リコンビナント抗体の各クローンの開発と特性に関する詳細は以下の論文をご確認ください:Wan J., et. al. (2020) Cell Reports, 32: 107918, July 21, 2020. Human IgG neutralizing monoclonal antibodies block SARS-CoV-2 infection.
SARS-CoV-2 リコンビナント抗体と変異株の結合能

SARS-CoV-2 抗体 Binding Assay(EC50)
各種のSARS-CoV-2変異型Spikeタンパク質をマイクロプレートにコートした後に、SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM002414, Cat. No. 91349)を反応させた。結合した抗Spike抗体は、HRP標識した抗ヒト抗体とHRP基質を使って検出した。EC50は、抗Spike抗体の濃度を変えて、測定した。各種の変異型Spikeタンパク質と抗Spike抗体のEC50を以下の表に示す。
SARS-CoV-2 Spike Antibodies (Rec. Human IgG) EC50 [M] | ||||||||
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SARS-CoV-2 Protein | AM001414 | AM002414 | AM015553 | AM009105 | AM038105 | AM043105 | AM065553 | AM017553 |
SARS-CoV-2 Spike S1 RBD – Original virus, Cat. No. 81343 | 6.32E-11 | 5.46E-11 | 1.17E-10 | 8.11E-11 | 1.26E-10 | 2.31E-10 | 1.25E-10 | 1.40E-09 |
SARS-CoV-2 Spike S1 RBD – N501Y (UK) | 4.80E-09 | 5.41E-11 | 1.04E-10 | 1.07E-10 | 1.30E-10 | 1.02E-09 | 8.48E-11 | 1.22E-09 |
SARS-CoV-2 Spike S1 RBD – K417N, E484K, N501Y (So. Africa) | 3.96E-09 | 4.88E-11 | 1.34E-10 | 8.11E-11 | 7.51E-10 | 7.51E-10 | 9.91E-11 | 1.37E-09 |
SARS-CoV-2 Spike S1 RBD – K417T, E484K, N501Y (Brazil) | 3.23E-10 | 2.83E-10 | 2.89E-10 | 2.36E-08 | 8.23E-09 | |||
SARS-CoV-2 Spike Trimer – Original virus | 3.62E-11 | 4.56E-11 | 1.47E-10 | 1.02E-10 | 6.60E-11 | 2.06E-09 | 2.69E-10 | 3.72E-09 |
SARS-CoV-2 Spike S1 protein, a.a. 16-685 | 1.35E-08 | 5.53E-11 | 1.16E-10 | 2.58E-10 | 1.42E-10 | 6.52E-09 | 2.41E-10 | 3.08E-09 |
SARS-CoV-2 Spike Trimer – B.1.1.7 (UK) | 1.53E-08 | 6.06E-11 | 3.88E-10 | 1.64E-09 | 2.19E-10 | 3.40E-08 | 8.83E-10 | 5.96E-09 |
SARS-Cov-2 Spike Trimer – B.1.351 (So. Africa) | 3.76E-10 | 9.42E-10 | 5.83E-10 | 2.30E-08 |
SARS-CoV-2 リコンビナント抗体-ヒト型Ig
AbFlex® SARS-CoV-2リコンビナント抗体-マウス型 Ig
SARS-CoV-2 Spike S1 Protein Binding | |||||
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Product Name | Cat. No. | Applications | RBD aa319-541, Cat. No. 81343 |
RBD aa319-589, Cat. No. 81344 |
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SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM001414) | 91375 / 91376 | ELISA, Neu | Yes | Yes | More Info |
SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM002414) | 91363 / 91364 | ELISA, Neu | Yes | Yes | More Info |
SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM004414) | 91373 / 91374 | ELISA, WB | No | Yes | More Info |
SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM009105) | 91365 / 91366 | ELISA | Yes | Yes | More Info |
SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM038105) | 91371 / 91372 | ELISA | Yes | Yes | More Info |
SARS-CoV-2 Spike Antibody (AM043105) | 91367 / 91368 | ELISA | Yes | Yes | More Info |
これらのリコンビナント抗体はさらに診断用途や治療用に開発することも可能であり、Active Motifは次のステップへ進むためのパートナー企業または協力者を探しています。興味のある方は、こちらのフォームにご記入の上お問い合わせください(日本語でも対応いたします)。
SARS-CoV-2 Spike S1 Protein ELISA
SARS-CoV-2 Spike S1タンパク質は、ウイルス粒子の表面にあるため、S1タンパク質への選択性が高く、なおかつ強力に結合する抗体は、生体試料から新型コロナウイルスを検出するELISAに利用されます。Sタンパク質は、S1とS2からなり、S1サブユニットがおもに、受容体結合ドメイン(receptor-binding domain: RBD)を構成しており、RBDが、細胞表面にあるACE2受容体に結合します。
The SARS-CoV-2 Spike S1 Protein ELISA Kitは、便利な96ストリップウェルを用いた、SARS-CoV-2 Spike S1 RBDを検出できる製品として開発されています。より定量的な結果を求められるように、キットには、リコンビナントのSpike S1 RBDを添付しており、検量線を作成することが可能です。
SARS-CoV-2 Spike S1 Protein ELISAの特長
- プレートは抗体をコート済みで、すぐに使用可能
- 96ウェルフォーマットで、ハイスループットに対応
- ヒト唾液、血漿サンプル中のSpike S1タンパク質の検出を検証済み
SARS-CoV-2 Spike S1 Protein ELISAのアッセイ手順: このキットは、サンドイッチELISAに基づいています。プレートには、リコンビナントSARS-CoV-2 Spike S1 抗体があらかじめコートされています。標準物質としてSARS-CoV-2 Spike S1 Proteinか、採取したサンプルをウェルに加えます。Spike S1タンパク質は、抗体に結合します。ビオチン化されたSARS-CoV-2 検出用抗体を加えた後に、ストレプトアビジンHRPを加えて、最後に発色試薬を加えて吸光光度計で検出します。
SARS-CoV-2 Spike S1 Protein ELISA Kit – 唾液、血漿サンプル中のSpike S1タンパク質の検出

リコンビナントSARS-CoV-2 Spike S1 タンパク質による、信頼性の高い検量線
標準物質としてSARS-CoV-2 Spike S1 (RBD)の濃度に対して、吸光度(450 nm)をプロットした。データは、4回の独立した実験の値の平均と、標準偏差で示した。発色時間は5分。検量線は、GraphPad Prism 8ソフトウェアを使って5-parameter logistic (5PL) 回帰でフィッティングした。
リコンビナントSARS-CoV-2 タンパク質
Active Motifは、高品質のリコンビナントタンパク質を製造しています。これまでの経験と技術を生かして、SARS-CoV-2 Spike S1 Proteinをはじめ、SARS-CoV-2の非構造タンパク質( nonstructural proteins, NSPs)などを製造しています。これらのリコンビナントタンパク質は、1 mgまでご用意しております。さらにバルクサイズのご注文についてはこちらまでお問い合わせください。

リコンビナントSARS-CoV-2 Spike S1 ProteinとACE2受容体との結合に対する、競合、阻害アッセイ。A) SARS-CoV-2 Spike 抗体(クローンAM001414)は、RBD結合とACE2受容体の結合に競合します。 SARS-CoV-2 Spike抗体(クローンAM001414)を100 ng / mLビオチン化ACE2受容体の存在下で段階希釈し、1 µg / mL RBD(aa319-541)でコーティングしたウェルに30分間添加しました。 次に、ストレプトアビジン-HRPを追加して、結合したACE2受容体を検出しました。 B) SARS-CoV-2 Spike抗体(クローンAM001414)は、ACE2受容体がRBDに結合するのをブロックします。 SARS-CoV-2 Spike抗体(クローンAM001414)の段階希釈液を、1 µg / mL RBD(aa319-541)でコーティングされたウェルに添加しました。 次に、100 ng / mLのビオチン化ACE2受容体を30分間添加し、続いてストレプトアビジン-HRPを添加して結合したACE2受容体の結合が阻害されることを検出しました。